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2020年1月31日 更新
あなたも私もゲートキーパー
ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る、「命の門番」のような存在です。

◇ゲートキーパーの役割

 悩みを抱えた人は、「人に悩みを言えない」、「どこに相談に行ったらよいか分からない」、「どのように解決したらよいか分からない」等の状況になってしまうことがあります。悩みを抱えた人を支援するために、周囲の人々がゲートキーパーとして活動することが必要です。
 自殺対策におけるゲートキーパーの役割は、心理社会的問題や生活上の問題、健康上の問題を抱えている人や、自殺の危険を抱えた人々に気づき、適切に関わることです。

●ゲートキーパーの役割
 気づき:家族や仲間の変化に気づいて、声をかける
 傾聴:本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける
 つなぎ:早めに専門家に相談するように促す
 見守り:温かく寄り添いながら、じっくりと見守る

1 気づく

 悩みや不安を抱え、苦しんでいる人は、誰にも相談できずに孤立することで自殺へと傾いていきます。あなたの周りに「最近、表情が暗く、元気がない」「頻繁に体調不良を訴える」など、普段と様子の違う人はいませんか?自殺を考えている人は、言葉には表さなくても、何らかのサインを発しています。このサインに気づき、声をかけることが、「ゲートキーパー」への第一歩です。

こんな人はいませんか?こころのSOSサイン
□表情が暗く、元気がない             □酒量が増えた
□体調不良(眠れない、頭や体が痛い、だるいなど) □死をほのめかしたり、投げやりな態度をとる
□口数が減り、周囲との交流を避けるようになった  □食欲が減り、痩せてきた
□家事や仕事の効率が下がり、失敗が増えた     □大切にしていたものを捨てるなど身辺整理をはじめている
□遅刻、欠勤が増えた               

こころのSOSサインに気づいたら、勇気を出して声をかけてください
・疲れているみたいだけど、眠れてる?
・何か悩みがあるの?よかったら相談して
・力になれることはない? など
「あなたを心配している」という気持ちが伝わるように、温かみのある言葉をかけましょう

2 傾聴する

 悩みを打ち明けるのは、とても勇気がいることです。まずはこれまで重ねてきた苦労をねぎらい、安心して話せる雰囲気を作りましょう。もし「死にたい」と打ち明けられても話題をそらさず、常に相手の気持ちに寄り添う姿勢が大切です。

話を聴くときにかけたい言葉とは?
〇「大変だね」「つらいね」などと共感を示す
〇「えらいね」「よく頑張ったね」など相手をねぎらう
〇「話してくれてありがとう」と感謝の気持ちを表す

決してかけてはいけない言葉
×「頑張ろうよ」「元気出して」などの安易な激励
×「悪いのはあなたでしょ」「気の持ちようだよ」などの批判・否定
×「命を粗末にするな」「死ぬ気でやれば何でもできるよ」などの一般論の押し付け

3 つなぐ

 傾聴することで、悩みを抱えた人の気持ちを軽く、前向きにすることはできますが、問題をきちんと解決するためには、やはり専門家の力が必要です。しかし、いきなり「病院に行ってみたら?」などと言われても、医療機関を受診することには抵抗があるものです。まずは、具体的な相談機関があることを伝え、本人の意思を尊重しながら、適切な支援につなぐためのサポートをしましょう。

〇具体的な相談先を示しましょう
〇一方的に押し付けないようにしましょう
〇可能であれば相談先へ同行してあげましょう

4 見守る

 専門家につないだあとも、いつも見守っていることを伝えてください。傷ついたこころが回復するには時間がかかります。うつ病の場合には再発するケースも多く、一進一退を繰り返しながら徐々に回復に向かっていきます。すぐに良くならなくても、焦らずに根気よくサポートを続けていきましょう。

ずっと見守っていくために、ゲートキーパーとなるあなた自身も健康管理を忘れてはいけません。しっかりと休養をとり、ストレスをためないことや、信頼できる相談相手を持っておくことも大切です。

◇自殺を防ぐために有効なもの

〇心身の健康:心身ともに健康であること
〇安定した社会生活:良好な家族・対人関係、充実した生活、経済状況、地域のつながりなど
〇支援の存在:本人を支援してくれる人がいたり、支援組織があること
〇利用可能な社会制度:社会制度や法律的対応など本人が利用できる制度があること
〇医療や福祉などのサービス:医療や福祉サービスを活用していること
〇適切な対処行動:信頼できる人に相談するなど
〇周囲の理解:本人を理解する人がいる、偏見をもって扱われないなど
〇支援者の存在:本人を支援してくれる人がいたり、支援組織があること
〇その他:本人・家族・周囲が頼りにしているもの、本人の支えになるようなものがあるなど

◇ゲートキーパーの心得

・自ら相手とかかわるための心の準備をしましょう
・温かみのある対応をしましょう
・真剣に聴いているという姿勢を相手に伝えましょう
・相手のこれまでの苦労をねぎらいましょう
・心配していることを伝えましょう
・分かりやすく、かつゆっくりと話をしましょう
・一緒に考えることが支援です
・準備やスキルアップも大切です
・自分が相談にのって困ったときのつなぎ先(相談窓口等)を知っておきましょう
・ゲートキーパー自身の健康管理、悩み相談も大切です

引用:ライズファクトリー『大切な命を支える4つの行動~ゲートキーパー(命の門番)をはじめるために~』
   厚生労働省ホームページ 

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